— FRB議長候補
■ 本名・生年月日
本名:Judy Lynn Shelton
生年月日:1954年6月13日(1955年生まれ説もあります)
■ ポジション早見表
スタンス | トランプとの関係 | 特記事項 |
---|---|---|
強いタカ派(通貨安定・金本位制志向) | トランプ政権下でFRB理事に指名(上院否決) | 金本位制復帰論で知られる異色派/IMF米国代表経験あり |
■ プロフィールと注目ポイント
ジュディー・シェルトン氏は、長年にわたり通貨の健全性(sound money)を主張してきた経済学者です。とくに「金本位制復帰」を提唱することで知られ、金融政策の主流派からは「異端」と見られてきています。
2020年にトランプ政権下でFRB理事に指名されたものの、上院で不可が上回り(47対50)承認されず就任には至らなかった経歴を持っています。
IMF米国代表を務めた経験もあり、国際金融の知見と強硬な通貨観を併せ持つ存在です。
なお、シェルトン氏の「金本位制」論は19世紀後半〜20世紀前半に主流だった仕組みで、1971年のニクソン・ショックで完全に終焉したシステムではあります。
現代の金融政策の常識から見れば「いったい何時代の話か?」と市場からも突っ込みが入るほどの異端的提案です。──ちなみに、我が家からもそのツッコミは聞こえてきます🤭
【豆知識:金本位制(きんほんいせい)とは?】
明治時代に日本でもあった「金兌換券/きんだかんけん」は、金と交換できる紙幣と言う意味で、紙幣に信用がない時代は、金で価値をつけていた訳です。
■ 日本への影響
シェルトン氏が政策決定に関わった場合、金本位制やドル安定へのこだわりが強く、結果としてドル高圧力→円安に作用するリスクがあります。
また、米国の通貨政策が急激に変化する可能性があるため、日本にとっては為替リスク管理の難易度上昇につながる可能性があります。
■ 新興国への影響
ドル安定を重視する政策は、新興国にとっては厳しい金融環境となりやすい状況です。
とくにドル建て債務の多い国では、資金繰りの圧迫や危機リスクが高まる可能性があります。
ただし長期的には「ドル信認の強化」として作用する可能性もある為、諸刃の剣かもしれません。
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■ GP君の一言
金本位制を本気で語る“異端の候補”。トランプ色をさらに強めるピースとして、再び名前が浮上する可能性は十分です(但し、名前が浮上するのと、上院の承認が取れるのは別問題。更に議長となれば更に別問題)
⑧ 出典先
- 米政府公式アーカイブ(2020年FRB理事指名経歴)
- IMF 米国代表としての活動履歴
- 主要経済報道(Bloomberg / WSJ / Financial Times 等)