カテゴリー:FRB人事|最終更新日:2025年9月13日(JST)
最新・本命候補リスト
トランプ大統領は、次期FRB議長候補を「3〜4人に絞り込み、早めに指名したい」と発言。 最新報道で再び名前が挙がった人物を中心に、本命〜押さえ枠まで整理しました。
出典:ロイター(2025/08/13)
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ベッセント財務長官は、次期FRB議長候補11人と、9月1日前後で面接を行うと明言しました。
出典:ブルームバーグ(2025/08/19)
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2025年9月 ベッセント財務長官と面接を行った11名のFRB議長候補の方々は以下の情報です(敬称略)
・ケビン・ハセット
・ケビン・ウォーシュ
・クリストファー・ウォーラー
・ミシェル・ボウマン
・フィリップ・ジェファーソン
・ラリー・リンゼー
・デイビッド・ゼルボス
・リック・リーダー
・ローリー・ローガン
・ジム・ブラード
・マーク・サマーリン
出典:三井住友DSアセットマネジメント
※ 結果的に全て幣ブログで挙げていた方でおさまりました。特に、本命は全ての候補が入り結果的に満足です各候補の名前をクリックして頂くと、詳しいプロフィールに移行します
分類基準
- 内部=現時点でFRB理事会メンバー、または連邦準備制度(地区連銀を含む)に所属している人物
- 外部=現在は民間・他機関にいて、FRBの職に就いていない人物(過去のFRB経験は問わない)
- ★印は2025年9月にベッセント財務長官との議長候補面談で名前が挙がった候補
- 各候補の名前をクリックして頂くと、詳しいプロフィールに移行します
本命候補
氏名 | 主な経歴 | 金融スタンス | トランプとの関係性 |
---|---|---|---|
ケビン・ハセット★ | 元NEC委員長・大統領経済顧問 | ハト派寄り | 親トランプ |
ケビン・ウォーシュ★ | 元FRB理事 | タカ派寄り | 親トランプ |
クリストファー・ウォーラー★ | 現FRB理事 | 中道〜ややハト派 | 中立 |
ミシェル・ボウマン★ | 現FRB理事 | タカ派 | 親トランプ |
フィリップ・ジェファーソン★ | 現FRB副議長 | 中道 | 関係性不明 |
ラリー・リンゼー★ | 元FRB理事・経済顧問 | タカ派寄り | 関係性不明 |
デイビッド・ゼルボス★ | Jefferies 最高市場ストラテジスト | 中道~ハト派 | ベッセントさんのお友達 |
リック・リーダー★ | ブラックロック 債券部門CIO | 中道〜ややハト派 | 関係性不明 |
押さえ候補(次点枠)
氏名 | 主な経歴 | 金融スタンス | トランプとの関係性 |
---|---|---|---|
ローリー・ローガン★ | ダラス連銀総裁/元NY連銀市場部門 | 中道 | 関係性不明 |
ニール・カシュカリ | ミネアポリス連銀総裁 | ハト派 | 距離あり |
スコット・ベッセント | 現米財務長官/元ヘッジファンドCEO | 中道 | 親トランプ(本人は現職続行希望) |
スティーブン・ミラン | 元米財務省シニアアドバイザー | 中道~ややハト派 | 親トランプ(理事候補として指名あり/上院承認は不透明) |
ジム・ブラード★ | 元セントルイス連銀総裁 | 中道~ハト派 | 関係薄い |
マーク・サマリーン★ | 元国家経済会議(NEC)副局長代理 | 中道~タカ派 | 関係薄い |
整理ポイント
- 最新報道に繰り返し登場した人物を本命リストへ。
- 過去の有力候補で今回名前が出なかった人物は押さえ枠へ移動。
- 内部人材と外部抜擢を明確化。
- 押さえ枠には上院承認リスクが高い人材も含む(例:Miran ほか)
- 押さえ枠は報道頻度は低いが、情勢次第で浮上の可能性あり。
- 名前をクリックすると、各候補の詳しいプロフィールに移行します。
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❌ 有力候補として挙がりながらも…
・元カンザスシティ連銀総裁のトホーニング氏、リッチモンド連銀のバーキン氏、アトランタ連銀のボステック氏、経済アナリストのムハンマド・エラリアン氏、元トランプ政権経済顧問のシェルトン氏なども一部で報じられていますが、トランプ大統領との相性や、政治的な打ち出し方を考えると、今回は本命とは言いづらいと私たちは見ています。
むしろ、FRB理事としてすでに中央に位置し、タカ派としても知られるボウマン氏の方が、内部からの登用という観点では現実味がある候補だと考えられます。
結果、FRB理事として中央にいるボウマン氏を議長候補一覧表に加え、バーキン氏・ボステック氏については欄外での補足とさせていただきました。
それぞれの候補については、今後の動向も引き続き注視していきます。
■ なぜ「候補者一覧」が重要なのか?
FRB議長の任命は、単なる人事の一環ではありません。これは世界経済の方向性を決める“金融の頂点”の人選です。米国の政策金利を動かす権限を持つFRB議長が変われば、ドルの価値も株式市場も、そして日本を含む各国の金融・通商政策にも直接的な影響が及びます。
特に現在の状況は「インフレ粘着 vs 利下げ圧力」「独立性 vs 政権の思惑」という二重の構図が交錯しています。第二次トランプ政権の下では「忠誠心を重視したYesマン型の起用」が強まるのではないかという懸念も広がっています。
このため、「誰が候補に残っているのか」というリスト自体が、すでに市場や各国政府へのメッセージとなっています。例えば、タカ派寄りの人物を残せば「インフレ抑制を最優先」というシグナルに、中立的な候補を残せば「独立性を一定尊重する」との読みが広がります。
言い換えれば、この一覧表は単なる名簿ではなく、アメリカがどのようなFRBを望むのかを示す鏡なのです。裏読みラボでは、候補者一人ひとりの経歴や政策スタンスを精緻に分析するだけでなく、リストそのものに込められたメッセージを読み解く視点を大切にしています。
■ 候補リストが映す「政権と市場のせめぎ合い」
2025年9月、ブルームバーグ報道によれば、スコット・ベッセント財務長官はFRB議長候補11名と面接を行いました。その顔ぶれは──驚くべきことに当ブログ「裏読みラボ」が既に網羅してきた候補と完全一致。
👉 「予想的中率100%」
これは偶然ではありません。ニュースの行間を読む“裏読み”の視点こそが、表面的な報道では見えない動きを先取りしていた証拠です。
この11人は、単なる「お飾り候補」ではなく、それぞれに明確な役割を持って残されています。
- 政権の忠誠心を体現する人物(ハセット、ウォーシュ、ボウマン)
- 中立性や理論重視で独立性を守ろうとする人物(ウォーラー、ローガン、リンゼー)
- 市場や国際金融を意識した人物(リーダー、ブラード、サマリーン)
つまり、「誰を選ぶか」以上に「誰を残したか」が重要なのです。このリストは、政権がいま何を重視し、どんなメッセージを市場に発信しているのかを雄弁に物語っています。
裏読みラボでは、今後もこの候補者たちの発言や政策姿勢を追いかけながら、「忠誠型を取るのか」「独立型を選ぶのか」──政権の最終判断を見極めていきます。そして、その人事が世界経済にどう跳ね返るのかを分析し続けます。
人事は政治であり、同時に経済そのもの。
だからこそ、候補者一覧ページは「椅子取りゲーム」ではなく、国際金融市場の未来を占う羅針盤なのです。
ポスト・パウエルを巡る静かな戦い
ジェローム・パウエル現議長の任期が2026年2月に迫るなか、ワシントンでは「次は誰か?」を巡る駆け引きが加速しています。FRB議長は単なる一人のポストに留まらず、米国経済のみならず世界経済の針路を決定づける存在。したがって、候補者リストは常に市場やメディアの関心を集めます。
なぜFRB議長の人選が重要か
- 世界金融市場への影響: 利下げ・利上げの一声で株式・為替・コモディティが同時に動く。
- 政権との距離感: トランプ政権の意向をどこまで受け入れるかで独立性が問われる。
- 議会承認のハードル: 上院の多数派の賛否が人事の行方を左右する。
ポスト・パウエル候補一覧(2025年9月最新)
ブルームバーグ報道によれば、スコット・ベッセント財務長官は2025年9月にFRB議長候補11名と面接を実施。当ブログが事前に取り上げてきた候補と完全一致し、「予想的中率100%」を達成しました。これは偶然ではなく、ニュースの行間を読む裏読みラボの真骨頂です。
候補者名 | 金融スタンス | トランプとの関係 | 特記事項 |
---|---|---|---|
ケビン・ハセット | タカ派 | 忠誠度が高い | 鉄板ブレーン、元CEA議長 |
ケビン・ウォーシュ | タカ派寄り | 非常に近い | 元FRB理事、市場と政権に太いパイプ |
クリストファー・ウォーラー | 中道〜ややハト派 | 第一次政権で任命 | 現職理事、dissent経験あり |
ミシェル・ボウマン | タカ派 | 第一次政権で任命 | 豪快な発信力、女性初の議長候補 |
スコット・ベッセント | ややタカ〜中道 | 現職財務長官 | 元「債券の神様」、面接主導 |
ニール・カシュカリ | 中道〜ハト派 | 距離あり | 発信力あり、大穴枠 |
フィリップ・ジェファーソン | 中道〜バランス型 | 距離あり | 現副議長、学術派 |
ラリー・リンゼー | 規律派 | 共和党寄り | 元NEC委員長 |
デイビッド・ゼルボス | ハト派寄り | 距離あり | 金融規制に詳しい学者 |
リック・リーダー | 市場寄り | 中立 | BlackRock債券CIO、市場翻訳者 |
ローリー・ローガン | 市場畑出身 | 距離あり | ダラス連銀総裁 |
ジム・ブラード | 中立〜ハト派 | 関係薄 | 元セントルイス連銀総裁 |
マーク・サマリーン | 中道 | 関係あり | 元NEC副局長代理 |
裏読みポイント
- 政権との距離感: 忠誠型と独立型が混在しており、最終判断は「どこまで政権が介入するか」にかかる。
- 独立性の試練: 財務長官ベッセントが面接を主導したことは、FRBの独立性に対する議論の火種。
- 市場へのメッセージ: 債券の神様と呼ばれた人物が選考を主導することは「市場軽視ではない」という政権アピール。
今後の焦点
- 誰が議会承認を突破できるか?
- 政権は「忠誠型」と「独立型」のどちらを選ぶか?
- 国際市場はどの候補を最も安心とみなすか?